ミカ書6-7 ; 黙示録13

ミカ書

第6章

6:1あなたがたは
主の言われることを聞き、
立ちあがって、もろもろの山の前に訴えをのべ、
もろもろの丘にあなたの声を聞かせよ。
6:2もろもろの山よ、地の変ることなき基よ、
主の言い争いを聞け。
主はその民と言い争い、
イスラエルと論争されるからである。
6:3「わが民よ、わたしはあなたに何をなしたか、
何によってあなたを疲れさせたか、
わたしに答えよ。
6:4わたしはエジプトの国からあなたを導きのぼり、
奴隷の家からあなたをあがない出し、
モーセ、アロンおよびミリアムをつかわして、あなたに先だたせた。
6:5わが民よ、モアブの王バラクがたくらんだ事、
ベオルの子バラムが彼に答えた事、
シッテムからギルガルに至るまでに
起った事どもを思い起せ。
そうすれば、あなたは主の正義のみわざを
知るであろう」。
6:6「わたしは何をもって主のみ前に行き、
高き神を拝すべきか。
燔祭および当歳の子牛をもって
そのみ前に行くべきか。
6:7主は数千の雄羊、
万流の油を喜ばれるだろうか。
わがとがのためにわが長子をささぐべきか。
わが魂の罪のためにわが身の子をささぐべきか」。
6:8人よ、彼はさきによい事のなんであるかを
あなたに告げられた。
主のあなたに求められることは、
ただ公義をおこない、いつくしみを愛し、
へりくだってあなたの神と共に歩むことではないか。
6:9主の声が町にむかって呼ばわる――
全き知恵はあなたの名を恐れることである――
「部族および町の会衆よ、聞け。
6:10わたしは悪人の家にある不義の財宝、
のろうべき不正な枡を忘れ得ようか。
6:11不正なはかりを用い、
偽りのおもしを入れた袋を用いる人を
わたしは罪なしとするだろうか。
6:12あなたのうちの富める人は暴虐で満ち、
あなたの住民は偽りを言い、
その舌は口で欺くことをなす。
6:13それゆえ、わたしはあなたを撃ち、
あなたをその罪のために滅ぼすことを始めた。
6:14あなたは食べても、飽くことがなく、
あなたの腹はいつもひもじい。
あなたは移しても、救うことができない。
あなたが救う者を、わたしはつるぎにわたす。
6:15あなたは種をまいても、刈ることがなく、
オリブの実を踏んでも、その身に油を塗ることがなく、
ぶどうを踏んでも、その酒を飲むことがない。
6:16あなたはオムリの定めを守り、
アハブの家のすべてのわざをおこない、
彼らの計りごとに従って歩んだ。
これはわたしがあなたを荒し、
その住民を笑い物とするためである。
あなたがたは民のはずかしめを負わねばならぬ」。

第7章

7:1わざわいなるかな、
わたしは夏のくだものを集める時のように、
ぶどうの収穫の残りを集める時のようになった。
食らうべきぶどうはなく、
わが心の好む初なりのいちじくもない。
7:2神を敬う人は地に絶え、人のうちに正しい者はない。
みな血を流そうと待ち伏せし、
おのおの網をもってその兄弟を捕える。
7:3両手は悪い事をしようと努めてやまない。
つかさと裁判官はまいないを求め、
大いなる人はその心の悪い欲望を言いあらわし、
こうして彼らはその悪を仕組む。
7:4彼らの最もよい者もいばらのごとく、
最も正しい者もいばらのいけがきのようだ。
彼らの見張びとの日、
すなわち彼らの刑罰の日が来る。
いまや彼らの混乱が近い。
7:5あなたがたは隣り人を信じてはならない。
友人をたのんではならない。
あなたのふところに寝る者にも、
あなたの口の戸を守れ。
7:6むすこは父をいやしめ、娘はその母にそむき、
嫁はそのしゅうとめにそむく。
人の敵はその家の者である。
7:7しかし、わたしは主を仰ぎ見、わが救の神を待つ。
わが神はわたしの願いを聞かれる。
7:8わが敵よ、わたしについて喜ぶな。
たといわたしが倒れるとも起きあがる。
たといわたしが暗やみの中にすわるとも、
主はわが光となられる。
7:9主はわが訴えを取りあげ、
わたしのためにさばきを行われるまで、
わたしは主の怒りを負わなければならない。
主に対して罪を犯したからである。
主はわたしを光に導き出してくださる。
わたしは主の正義を見るであろう。
7:10その時「あなたの神、主はどこにいるか」と
わたしに言ったわが敵は、これを見て恥をこうむり、
わが目は彼を見てあざ笑う。
彼は街路の泥のように踏みつけられる。
7:11あなたの城壁を築く日が来る。
その日には国境が遠く広がる。
7:12その日にはアッスリヤからエジプトまで、
エジプトからユフラテ川まで、
海から海まで、山から山まで、
人々はあなたに来る。
7:13しかしかの地はその住民のゆえに、
そのおこないの実によって荒れはてる。
7:14どうか、あなたのつえをもってあなたの民、
すなわち園の中の林にひとりおる
あなたの嗣業の羊を牧し、
いにしえの日のようにバシャンとギレアデで、
彼らを養ってください。
7:15あなたがエジプトの国を出た時のように、
わたしはもろもろの不思議な事を彼らに示す。
7:16国々の民は見て、そのすべての力を恥じ、
その手を口にあて、
その耳は聞えぬ耳となる。
7:17彼らはへびのように、
地に這うもののようにちりをなめ、
震えながらその城から出、
おののきつつ、われわれの神、主に近づいてきて、
あなたのために恐れる。
7:18だれかあなたのように不義をゆるし、
その嗣業の残れる者のために
とがを見過ごされる神があろうか。
神はいつくしみを喜ばれるので、
その怒りをながく保たず、
7:19再びわれわれをあわれみ、
われわれの不義を足で踏みつけられる。
あなたはわれわれのもろもろの罪を
海の深みに投げ入れ、
7:20昔からわれわれの先祖たちに誓われたように、
真実をヤコブに示し、
いつくしみをアブラハムに示される。


黙示録

第13章

13:1わたしはまた、一匹の獣が海から上って来るのを見た。それには角が十本、頭が七つあり、それらの角には十の冠があって、頭には神を汚す名がついていた。13:2わたしの見たこの獣はひょうに似ており、その足はくまの足のようで、その口はししの口のようであった。龍は自分の力と位と大いなる権威とを、この獣に与えた。13:3その頭の一つが、死ぬほどの傷を受けたが、その致命的な傷もなおってしまった。そこで、全地の人々は驚きおそれて、その獣に従い、13:4また、龍がその権威を獣に与えたので、人々は龍を拝み、さらに、その獣を拝んで言った、「だれが、この獣に匹敵し得ようか。だれが、これと戦うことができようか」。13:5この獣には、また、大言を吐き汚しごとを語る口が与えられ、四十二か月のあいだ活動する権威が与えられた。13:6そこで、彼は口を開いて神を汚し、神の御名と、その幕屋、すなわち、天に住む者たちとを汚した。13:7そして彼は、聖徒に戦いをいどんでこれに勝つことを許され、さらに、すべての部族、民族、国語、国民を支配する権威を与えられた。13:8地に住む者で、ほふられた小羊のいのちの書に、その名を世の初めからしるされていない者はみな、この獣を拝むであろう。13:9耳のある者は、聞くがよい。13:10とりこになるべき者は、とりこになっていく。つるぎで殺す者は、自らもつるぎで殺されねばならない。ここに、聖徒たちの忍耐と信仰とがある。
13:11わたしはまた、ほかの獣が地から上って来るのを見た。それには小羊のような角が二つあって、龍のように物を言った。13:12そして、先の獣の持つすべての権力をその前で働かせた。また、地と地に住む人々に、致命的な傷がいやされた先の獣を拝ませた。13:13また、大いなるしるしを行って、人々の前で火を天から地に降らせることさえした。13:14さらに、先の獣の前で行うのを許されたしるしで、地に住む人々を惑わし、かつ、つるぎの傷を受けてもなお生きている先の獣の像を造ることを、地に住む人々に命じた。13:15それから、その獣の像に息を吹き込んで、その獣の像が物を言うことさえできるようにし、また、その獣の像を拝まない者をみな殺させた。13:16また、小さき者にも、大いなる者にも、富める者にも、貧しき者にも、自由人にも、奴隷にも、すべての人々に、その右の手あるいは額に刻印を押させ、13:17この刻印のない者はみな、物を買うことも売ることもできないようにした。この刻印は、その獣の名、または、その名の数字のことである。13:18ここに、知恵が必要である。思慮のある者は、獣の数字を解くがよい。その数字とは、人間をさすものである。そして、その数字は六百六十六である。


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